「無理やりで悪化」(中学1年から不登校、男子生徒)

中学受験をして私立中学に進学しました。中学1年生の2学期頃から、だんだんと授業についていけなくなり、宿題をサボり始めました。クラスの人間関係にも疲れていました。ある日、学校に行きたくないと渋っていたら、お父さんが無理やり僕をひっぱたいて車に乗せてきました。学校に着いても車から降りようとしない僕を見て、今度は先生が無理やり降ろそうとしてきました。

このことが僕にとっては大きな出来事でした。

それ以来、お父さんとは口も聞かずに部屋から出ることもありませんでした。夜は眠くなるまでオンラインゲームをしていました。明るくなってから寝るので、起きるのはいつもお昼過ぎでした。先生が訪ねてきましたが、会うことはありませんでした。

今思えば、将来のことや学校のことなど一切考える余裕がなかったと思います。ただただ毎日を何かわからない不安から逃げていただけでした。

そんな僕の唯一の話し相手はお母さんでした。お母さんだけは、だまって僕の愚痴を聞いてくれていました。ある日、お母さんが「教育フォーラム」のチラシを学校からもらってきました。「一度、行ってみよう」と言われましたが、ほとんど家から出たこともなかったので「嫌だ」と言いました。でも、そのときお母さんがとても悲しい顔をしたのがショックで、しばらくしてから「行く」と言いいました。

フォーラムの会場に行くと、不登校を経験したという高校生の話を聞くことができました。その先輩の話は、ほとんど僕と同じ状況で、それを乗り越えて高校生活を頑張っているということでした。「この人みたいに僕も乗り越えられるかもしれない」と初めて将来のことを前向きに考えられるようになってきました。

今でも、無理やり車に乗せようとしたときの光景は頭の中に残っています。あのとき「どうしたんだ?何か学校で辛いことでもあったのか?」と優しく聞いてくれていたら違っていたかもしれません。僕はこの経験を生かして、将来は心理学やカウンセラーの勉強をしたいと考えています。

 

(高校1年生男子)

 

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