「何も言わない母」(中学3年時不登校、女子生徒)

 私は中学3年生の時、一度も学校へ通えていませんでした。2年生の終わりから次第に学校へ行かなくなり、不登校になってしまいました。

 原因は、ごく普通に経験するような人間関係の失敗や学校生活に対する小さな不満などでした。しかし、私はそこから逃げ出し、気づけば一年間という長い時間、ずっと全てから目を背けて過ごしていました。

 そんな私でしたがうれしかった事があります。それは、学校へ行けず家に引きこもっている私に対して、母が普通に接してくれたことです。会話の中にも「早く学校へ行きなさい」「なぜ行かないの」というような強引に学校へ行かせようと言うものはありませんでした。不登校の私に対して何も言いませんでした。

 買い物やドライブにも誘ってくれ、家から出る機会も増やしてくれました。そんな優しい母をみるにつけて私自身も「このままではいけない。私自身が変わらなきゃ」と感じていましたが、なかなか切っ掛けがありませんでした。

 そんな中、全寮制の青山高等学校を知り、親と相談してオープンキャンパスに参加しました。参加して、「ここであれば変われるかもしれない」と思い、入学という大きな決断を自分自身で下しました。これを機会に動きさえすれば、もう一度やり直せるかもしれないという希望、それだけを頼りに家族の元を離れる決意をしました。

 私も気がつけば高校2年生で、ほとんど学校を休むことなく普通に高校生活を楽しんでいます。学校行事の実行委員や生徒会にも挑戦し、充実しています。今私が一番楽しいのはクラブ活動です。今年は夏に全国大会にも出場しました。文化祭で発表する機会も多くて、いつも母が見にきてくれます。母は何も言いませんがニコニコしています。それが嬉しいです。

(高校2年生女子生徒)

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