「家族関係が辛かった」(小学6年生から不登校・男子)

僕が不登校になったのは、小学校6年生の時でした。

 理由としては、当時の担任の先生がわけもなく他の生徒を怒ったり、ノートを投げたりという行動を許すことができず、そういう行為を見るのが嫌になったからです。今思うと、怒られた生徒も悪かったと思いますし気にせずに放っておけばよかったと思いますが、その時の自分には到底無理でした。一度気になりだすとどんどん気になって行きました。

 不登校になってからは、まず自分が不登校であるということが信じられませんでした。学校に行っていたときは、絶対に自分とは無縁なものだと思っていました。当然親からは何度も「学校に行け」と言われていましたが、正直不可能でした。「学校には行きたいけど、行かない、行けない。」というこの矛盾しているような表現がぴったりでした。

 不登校だったときに最もつらかったことは、家族間の関係がかなり悪化してしまったことです。毎日のように家の中では喧嘩が起こりました。その渦中にいるのは、いつも自分でした。そして、こうなっているのは自分の責任だと思い、ずっと自分を責めていました。また、自分も日頃のイライラや、親に受け入れてもらえない悔しさを、弟や妹にぶつけてしまい、関係は悪化するばかりでした。

 また、中学生というのものを楽しんでいるしている同級生を見ることも、とてもつらかったです。同級生を憎いとさえ思いました。親からは、「ほかの同級生よりもずっと良い経験をしている」と何度も言われましたが、関係ありませんでした。なぜ自分だけがここまで苦しまなくてはいけないかということしか考えられませんでした。そんな時に親から日生学園を勧められ、このままではまずいという思いも芽生え始めていたので入学を決意しました。

 不登校を脱した今だから思うことは、その経験は無駄ではなかったということです。仮にこの文章を、今現在不登校の子が読んだとしても何とも思わないと思います。不登校を脱した今だからこそ、当時を振り返り、不登校だったことがプラスに思えるのだと思います。

(高校2年生男子)

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