「楽な方へ」(中学1年生から不登校、男子生徒)

私は、小さい頃から特に目的もなく生きてきました。特に物事を深く考えることもなく、反射で生きてきたと思います。いつしか何も考えずに、反射的に楽な方へ楽な方へと流れていきました。それが不登校になった理由だと思っていました。

でも、不登校から2年経ってあのころのことを思い返すと、本当の理由は違う気がしています。私が不登校になりかけたころ、クラスの雰囲気が少しおかしくなってきていました。ある一人の生徒が休みがちということでいじめられていました。直感的に、次にいじめられるのは私だと思いました。その生徒と僕はどこか似ているところがあったからです。

それから、学校に行くことが何か苦痛になってきて、「楽な方」つまり、学校に行かないことを選択するようになっていきました。週に1日休んで、3日休んで、ほとんど休むようになりました。

はじめのうちは母親に迷惑をかけたくなかったので、学校に行くふりをして公園で過ごして家に帰っていました。あるときそれがばれてひどく怒られました。とにかく暇だったので読書をして過ごしました。

不登校を乗り越えて高校生をしていますが、あのときと変わったことといえば逃げなくなったことです。逃げ続ける方が大変だということを知ったからです。

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