「ガンコだから傷ついた」（中学3年から不登校・男子）

　私は、自分が不登校であった理由がはっきりとはわかりません。

　私はいじめを受けたこともなく、友達が少ない方でもないので、ならばそれはただの自分勝手ではないかとも思います。ですが、それだとすべての子供が不登校でしょうから、私はその場の環境ではなく、私自身の心の問題によって、学校に行けなくなったのだろうと思います。

　それまでの私は、親の言ったことを素直に聞けない聞き分けの悪い頑固な子供で、自分がこうだと思ったことをすぐには曲げられず、衝突する度に傷ついていました。そういうことが受け入れられない私の性格によって、少しずつ自信を失ってきたことが、私が不登校になった理由なのかもしれません。自分のことを守ろうとして、それが自分を傷つけていったのだと思います。

　不登校だった私のことを、両親はかなり心配してくれて、よく何があったのかと聞いてくれました。しかし、私は「わからない」とか、「勉強が嫌だから」などと、まるで言い訳のようなことを言っていました。でもその時の私にとって、学校に行けなくなった理由とは、まさに「わからない」ということが最も正確な答えだったので、仕方がないかなと思います。

　両親と、また兄に感謝していることは、私が不登校であることに冷静でいてくれたことです。おかげで、私は両親と兄と同じ時間を共有することが平然としてできたからです。普通に子供として弟として接してくれました。また、そのおかげで私は、親離れしたいと思うようになり、それが全寮制の青山高校に入るきっかけになったと思っており、感謝しています。

（中学3年から不登校：男子）