「高校なんて行きたくない」(高校生女子、中学2年生から不登校を経験)

(高校生女子、中学2年生から不登校を経験)

 私が不登校になったのは中学2年の1学期だった。これという理由は覚えていない。何かあったのかもしれないが、思い出すこともないし、とくになかったとしか言えない。ただ毎日のようにゲームをして、マンガを読んで、動画を見ていた。すぐにヒステリーを起こす親とは顔を合わすことも会話をすることも避けていた。するといつの間にか私が家にいることが家族の中では当たり前になり、親もうるさくは言わなくなってきた。

 中学3年の終わりごろに「高校に行く気はないのか?」としつこく聞かれたので「うるさい!行きたくない!」と再び部屋に閉じこもるようになった。正月に親戚がやってきたが、私は自分の部屋から出ることはなかった。

 ある日中学校の先生が家にやってきた。たまたま気分の良かった私は出会ってしまい、そこから長い話を聞くことになった。そこで先生から聞かされたのは”高校”とは呼べない多くの進学先だった。その中でうるさい親と顔を合わせることもない、この全寮制高校を選ぶことに抵抗はなかった。その中では唯一”高校”と呼べる進路だったと思う。

 ここで生活をしてもうすぐ1年になるが、私自身成長したと思えることは特にない。そもそも私は1年前と何も変わらないしこれからも変わらないと思う。ただ、周りはあきらかに変わった。尊敬すべき先輩、なんでも話せる友達、親身になってくれる先生がいる。

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