「周りは変わらない。変わるのは自分だけ。」高校1年生男子

中高一貫だったので、高校入試もなくクラスの雰囲気もあまり変わらずに高校生になりました。周りは何も変わっていないはずなのに、なぜかだんだんクラスに行きづらくなっていきました。
そんな中で休み始めたきっかけは、部活で先輩とちょっとトラブルになったことでした。「今日、部活休むよ」と1日部活を休んでから、学校にいくこともいやになってしまい、不登校になりました。

 

休んでからは、毎日何をする気も起きませんでした。学校のことを考えるのもいやだったので、毎日Youtubeばかりみて過ごしていました。親も「学校に行け」「将来どうするんだ?!」と口うるさく言ってくるので、なるべく親と喋らないでいいように生活しました。朝は、親が仕事に行ってから起きる。帰ってくる前に部屋にこもる。最低限の会話を交わすだけでした。

 

夏休みの終わりに、学校から電話がかかってきて「もう、単位が取れないから留年になってしまう。夏休みに補習をしてあげるから、補習に来たら考えてあげる。」と言われました。その時は「わかりました、ありがとうございます」と言いました。

 

でも、行きませんでした。

 

行かなかったことを後悔して、動けなかった自分が情けなくて、死にたいと思いました。しばらく風呂にも入らずご飯も食べていなかったと思います。それから結局、休学をすることになり、僕の高校1年は終わりました。

親が「来年4月までしっかり休んで、充電しよう」と言ってくれてからはとても気が楽になりました。家族とも外出をしたり旅行をしたこともありました。心の中では「また4月からやり直そう。教室に戻ろう。高校卒業して大学に行くんだ。」と毎日思っていました。

 

でも、戻れませんでした。

 

4月の始業式に学校に行こうと家を出ましたが、久しぶりに乗った自転車のブレーキの調子が悪かったのです。今思えば、それを言い訳にして帰ってしまいました。

 

そんな僕の姿を見て、親が転校先を探して来てくれました。いくつか見学をしましたが、最終的に僕が決めたのは全寮制の高校でした。親元を離れて生活することにしました。理由は「今までと違う選択をしようと」思ったからです。今まで僕は、「楽で簡単にできる」方ばかりを選んで来ました。だから不登校になってしまったと思います。あえて高校3年間は「大変で難しい」方を選んでみることにしました。

親元を離れた高校生活で、もうすぐ半年になります。学校、寮生活、部活、行事実行委員と、とても忙しくて大変な毎日ですが、それは自分が決めた方向なので問題ありません。

前の高校の友達に、久しぶりに会いました。彼は何も変わっていませんでした。でもその友達には「すごく印象が変わった、明るくなった。」と言われました。不登校の経験を通して感じたことは、「周りは変わらない。自分が変わるだけ」ということです。

 

(高校1年生男子)

 

 

 

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